
手のリハビリを始めようとするとき、多くの方が「どうすればいいんだろう?」と悩むかと思います。
手の動きは複雑かつ、細やかな動きを必要としており、ただ動かせば良いわけではなく、準備や段階を踏まえて行う必要があります。
手の動きを取り戻すためのリハビリを行うための方法を、“基本と準備”、“ウォーミングアップ”、“粗大運動”、“巧緻動作”の4段階に分けてご紹介していきたいと思います。
最終回の今回は“巧緻動作”についてご紹介していきたいと思います。
目次
巧緻動作の基本とトレーニングのルール
脳卒中(脳梗塞/脳出血)による麻痺の影響で、手指の動きが制限されることがあります。
リハビリを継続することで、神経可塑性を活かし、新しい動作パターンを獲得することが可能です。
自主トレーニングを日常的に行うことで、機能回復を促し、社会復帰や自立した生活を支援できます。
トレーニングをしていく上では下記のルールが大切になります。
反復練習 繰り返し行うことで脳に新しい動作を学習させます。 反復練習ではただ繰り返すのではなく”正しい動きを正しい力加減で”繰り返すことが大切になります。
段階的にレベルアップ 最初は簡単な動作から始め、徐々に難易度を上げ必要があります。 難しすぎる課題では力加減がうまく調整できない、動きが正しくできないなどの問題点も起こりやすく、正しい動きを学習する前に力が入りすぎてしまうなど癖がついてしまう場合があるので注意しましょう。
左右差を意識 健側(麻痺していない側)も活用しながら訓練しましょう。 麻痺側の手の動かしかたをイメージできない場合などは特に健側の動きを意識して力加減や動かし方を工夫してみましょう。
日常動作に組み込む リハビリを習慣化しやすくするため、普段の生活の中で実践するようにしましょう。 練習ではなく日常生活になることで手を使う頻度や力加減、操作速度のUpを図ることにもつながるので、積極的に日常生活で使用するようにしましょう。
トレーニング方法
指の基本的な運動
指の動きは各指、各関節の曲げ伸ばしの他に、指同士を合わせる内転、広げる外転、親指や小指の腹同士を合わせる対立の動きがあります。
これらの動きを複雑に組み合わせることで様々な細かい動作を行うことができます。
そのため、巧緻動作の練習では様々な物をつかむ、つまむ、握るなどの動作や物の形、力加減を調整して使うこと自体が練習となります。
様々な動きの練習として以下のような運動を行ってみましょう。
つまみ動作の訓練

小さなスポンジや紙片を指先でつまむ。
米粒やボタンをつまんで移動させる。
グーパー運動

手を開いてから強く握る動作を繰り返す。
グリップボールやスポンジを活用すると効果的。
物を使った巧緻動作訓練
箸やスプーンを使った練習

米粒や豆をつまむ。
スプーンを使って液体をすくい、こぼさずに運ぶ。
洗濯ばさみを使う
指先の力を鍛えるため、洗濯ばさみをつまんで開閉する。
さまざまな指を使って練習する。
小さなブロックを積む
指先のコントロールを鍛える。
形を組み合わせることで空間認識力も向上。
日常生活での応用練習
ボタンの留め外し

服のボタンを意識して留めたり外したりする。
最初は大きめのボタンから練習するとよい。
紙を折る、ちぎる
折り紙を使って手先の細かい動作を練習。
紙をちぎる動作も手指の巧緻性を鍛える。
スマホやタブレットを活用
画面をタップする動作で指のコントロールを促進。
タッチペンを使った書字練習も効果的。
このほかにもトレーニング方法はありますが、お身体の状態や現在苦手な動作に合わせて練習を行っていく必要があります。
トレーニング方法については担当のリハビリスタッフや専門家(理学療法士・作業療法士など)と相談しながら決定するようにしましょう。
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